「放射線の影響が未来永劫続く」とか「万世一系男系の天皇家」とかいう幻想を打ち砕く、ミトコンドリアイヴの存在。
- 世界中の女の人の母親を辿っていくとたった一人に行きつく。
ミトコンドリアイヴっていう単語が一時期流行ったと思うんですけど覚えていない人も多いんじゃないかしらと思い、一生懸命説明してみます。
ミトコンドリアっていうのは寄生虫みたいな奴で人類が人類になる前から人間の体内に住んでいました。
寄生虫とは違って人間の細胞内にずっと住んでいて、半端なく役に立っています。
主な役割は有機物を燃やすのを助けています。
ミトコンドリアさんの助けなしに人間は生きてゆけません。
ミトコンドリアは子供にどうやって受け継がれるかというと「母親の卵子の中から受け継がれる」ということになります。
P.100人の子供の内100人はお母さんからミトコンドリアを受け継いでいるということになります。
そうすると
Q.ミトコンドリアの起源は一つに絞られることになります。
ごく単純なモデルを利用しましょう。
人口均衡モデルです。
1世代あたり一億人の生まれた子供が親となり一億人の子供を生むとしましょう。その結果三世代くらいが
同時期に存在し3億人位で人口が均衡しているような世界を想定します。
さてPにより1億人の子供が1億種のミトコンドリアをもっていますが。
1世代さかのぼるとPにより1億人の子等のミトコンドリアはそのお母さんのミトコンドリアなので
1世代さかのぼるごとにミトコンドリアの種類は半分に減ります。(正確にはそれより少ない)
この結果1億人のミトコンドリアの起源はわずか30世代もさかのぼらないうちにたった一人の女性に行き着くことになります。
さて現実の世界では遺伝的な閉鎖性が歴史歴史であるので(閉鎖された系統ではミトコンドリアの系譜はいくらさかのぼっても1を下回って0.5になったりしない)もう少しさかのぼる必要があり。12〜20万年さかのぼるとたった一人の女性=ミトコンドリアイヴに辿りつくとされています。